私の考えるロルフィング

 

ロルフィングは筋膜を通して身体にアプローチするボディワークです。

 

この筋膜という言葉はここ数年で一気に広まり色々な所で耳にするようになりました。

 

 整体や治療法の中には昔から筋膜に注目しているものがありましたが、研究が進みより具体的なデータとして出てくるようになって治療家やボディワーカーに広まり、メディアを通じて一般の方にも広く知られるようになりました。

筋肉を覆っている膜のような結合組織(筋膜)同士に繋がりがあり、身体の動きに大きく関係しているということです。

 

様々な筋膜にアプローチする手法がある中で、ロルフィングの特徴やなぜ効果的なのか考えてみます。

 

 

1.制限のある部位に強くこだわらないこと

ロルフィングでは制限のある部位をみつけても、その制限を解放(リリース)することに集中してアプローチすることはありません。各セッションにテーマがあって、そのテーマごとの目標を達成することを優先します。その中で必要に応じてリリースして身体を整えていきます。セッションを重ねていくことで制限のある部位に何度も触れたり、アプローチすることになるので、結果として制限がリリースされていきます。

 

他の療法では制限のある部分をピンポイントで働きかけようとします。これは身体に負担が少なく、効果的な方法ですが長期的な制限であれば、制限は一か所ではなくなっていることが多いです。周囲の筋肉・筋膜、皮膚などが乾いたように硬くなっていたり、離れた部分にも制限を生じていることもあります。構造的な問題だけではなく、好ましくない動きのクセもパターンとして強く残っています。根本的な制限を身体は隠そうとするので最初から根本の制限をリリースすることはとても難しく、それに備えた準備や身体とのやり取りが必要になります。

ロルフィングでは制限のある部分からでは無くて、その周囲から始めていくようなものだと思います。乾いた部分にも水分が届いて、みずみずしくなるように準備しながら他の健康な部分と同じように動きや流れに参加するように促します。

 

施術者は何か制限や問題をみつけると、その部分をなんとかしたいと思います。その考えは必要な事ですが、そのまま問題のある部分に飛び込んでしまうと全体がみえなくなってしまいます。その場所だけでは解決しないかもしれない問題に取り組むよりも、各セッションのテーマにある目標に近づけていくというポジティブな考えのアプローチをすることによって身体は変化していきます。

 

事故や手術を経験している場合は慢性的な症状とは少し異なり、何かしらの強い制限が症状を作っています。このような場合は全体を整えつつ、その制限の解放するきっかけを模索していきます。

 

 

2.重力を指標にして身体のバランスを考えていくこと

私達はベッドで寝て生活しているわけではありません。寝ていると楽でも、起き上がると肩が張る、腰が痛いということは重力がかかった状態で上手く身体が使えていないということです。

重力は物体が真下に落ちる力で地球に生活していれば全てのものに同じようにこの力は働いています。下に落ちると聞くと悪さをしているように感じるかもしれませんが、重力がなければ私達は身体をどのように動かせばいいかがわかりません。まるで宇宙飛行士が宇宙空間でふわふわ浮いているような状態になってしまいます。私達が前・後ろ・横が区別できるのも重力が下方向の方向性をしっかりと定めてくれているからはっきりするのです。

 

ロルフィングでは重力下で身体がどのように変化していくかを考えてプログラムされています。歩きや立ち姿、座った姿勢を確認しながらセッションを進めて行きますし、ベッドで寝て施術をしていても起き上がった時に上手くバランスがとれるように考えて行います。つまり、重力の中での動きや姿勢が良い方向にセッションが進んでいるかの指標になっています。これがないとただ全身を緩めてリラックスさせるだけのリラクゼーションになってしまいます。マッサージをしても筋膜は緩みますが、ロルフィングは緩ませる事よりも楽に動けることや姿勢を整えるために筋膜を緩めていきます。結果的に上手く動けて姿勢も良くなれば、コリや痛みがない身体になってそれは持続していくのです。ロルフィングの効果がその場しのぎではなくセッションが終わっても続いていくのはこのためです。

 

 

3.身体が変化していく過程(プロセス)を大切にすること

ロルフィングの10シリーズ(全10回)のセッションは別々のことを10回行うのではなく、前回のセッションを生かしていくようにプログラムされています。セッションが終わってこれまでと少し変わった身体のバランスで生活することになります。動きや姿勢も変わっているので全身の筋・筋膜の状態も変化します。この自然と変化していく事もロルフィングのセッションでは大切な事で、セッションの合間に身体が上手く適応してくれることで次のセッションが効果的になります。このために基本的にセッションの間を1週間~2週間ほど間隔を空けて頂きます。身体にとっても変化していきやすく、施術者もその変化をみてセッションの進め方を調整することが出来ます。個人的にはセッションが終わった直後よりも次のセッションを始める時に動きや姿勢が良いと上手く進んでいると感じます。

 

 

4.進め方の基準(レシピ)があること

ロルフィングにはレシピという進め方の基準になるものがあります。秘密にするような特別なものがあるわけではないですが、重力の中で、身体が上手く適応していけるようなアプローチの進め方を示してくれています。ロルフィングのコンセプト(概念)を基礎として各セッションにテーマがあり、それは全10回の中で上手く重なっていくようになっています。

 

各セッションでアプローチする場所もある程度決まっています。セッションによっては「肩が痛いのに、何故触れないのだろう」と思う方もいるかも知れません。動きや身体の繋がりをみて楽になるように対処しますが、セッションのテーマを外れてその部位の組織に働きかけることはしません。そこで症状にフォーカスして進めて行けば全体の流れを壊してしまいます。痛みや問題を抱えながら10回シリーズを受けて頂くとこのような事に直面しますが、ここが施術者の腕の見せ所で症状にも対応しながら流れを崩さずロルフィングとしてのセッションを進めて行きます。

 

 

〇これまでの経験の中から・・・

理学療法士として身体に携わる仕事を初めて整体の勉強をしながらロルフィングを学んできました。多くの方の施術をさせて頂いて、人体の興味深さとバランスをとっていく難しさを感じています。症状のある部分だけを施術して全て良くなってくならこれほど悩まなかったかもしれません。

 

私達は痛みが生じて初めて身体がおかしい事に気がつきますが、本当はもっと前から動きにくくなっていたり、他に前兆があったりすると思います。そして痛みを感じている部分が不調の本当の原因とは限らないと感じています。症状とは離れた部分の影響を受けていたり、動かしにくいためにストレスがある部分に集中して症状が出ている可能性が高いです。 

 

病院へ行けば病名をつけられてひとくくりにされてしまいますが、その痛みの原因は人それぞれです。安静にすること、適度な運動をすることで改善することもあるので焦らず、湿布や薬で治らなくても諦めないで頂きたいと思います。画像で何らかの所見が出ていても、何かのきっかけで身体は変わって楽になるかもしれません。

 

身体はその状態を保っておきたいという生体恒常性(ホメオタシス)という機能が備わっています。ただやみくもに組織を柔らかく変えようとしてもこの機能によって再び同じような状態に戻ります。戻ってしまうのは頑固なコリがあるからではなく、身体としては固めて止めておいた方がバランスがとれるため、正常に働いて戻してくれているのです。マッサージを受けてその場は良くてもすぐに戻ってしまって改善に向かっている気がしない時は、マッサージの効果が薄いのではなくて身体がその変化を受け入れられないということが考えられます。

 

ロルフィングの10シリーズはある程度の時間をかけて身体を整えようとするものです。毎回様子をみながら身体が変化を受け入れてくれるように進めて行きます。このような進め方で変化したものはすぐに戻って失われてしまうということはありません。一度動きやすいという事を思い出してもらえたら身体はきっと楽な方向に進んでいくでしょう。今まで出来なかったことが出来るようになり、気持ちにも余裕が出来て日々元気に過ごすことが出来ると思います。

 

慢性的な痛みやしびれ、コリなどで困っている方、疲れがとれないなどの体調不良で困っている方、スポーツでのパフォーマンスを向上させたい方、姿勢を改善したい方など多くの方に受けて頂きたいボディワークです。

 

 

 

整体で動きや呼吸などの流れを整え、

 

ロルフィングで組織を通して身体を整えていく

                                      

                                        やすだ整体院 安田真規

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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